「つるとふさ」の法則

 先日、テレビでロシアにおける「つるとふさ」の法則」について説明していました。現在の「プーチン大統領」は「つる」です。ロシアの時代からこの法則は続いているそうです。

 

ロシアにおける「つるふさ」の法則
 「つる」は禿げ頭のこと。「ふさ」はその逆。この法則の意味は、ロシアの指導者は「つる」「ふさ」が交互に現れるということです。単なる偶然でしょううが、レーニン以来、現在まで続いています。

 

「つるふさ」の法則を詳しく説明すると、次の3つの内容がある。
  ① つるふさ第一法則
    指導者は「つる」「ふさ」が交互に現れる。
  ② つるふさ第二法則
    「つる」は改革・革新派で能力・政策が期待される、「ふさ」は保守派・権力欲の

     人で、まわりを側近で固める。
  ③ つるふさ第三法則
    「ふさ」:基本的には死ぬまで権力にとどまる。
    「つる」:失脚するとかで権力を失う。

 

ソ連時代
レーニン:①つる。
     ②革命家。
     ③病気をした時、心ならずもスターリンに権力を奪われる。晩年は病院に幽閉状

      態。

スターリン:①ふさ。
      ②保守派。自分の意気のかかった者以外は、次々に粛清し、絶大な権力を握

       る。
      ③死ぬまで権力にとどまる。

フルシチョフ:①つる。
       ②改革派。スターリン批判を行い、暗いスターリン時代への決別という点

        で、内外から期待される。
       ③失脚し権力を失う。晩年は年金生活。

ブレジネフ:①ふさ。
      ②保守派。ブレジネフ末期、ソ連は閉塞状態に陥る。晩年多数の勲章を受章。
      ③死ぬまで権力にとどまる。

アンドロポフ:①つる。
       ②改革派。閉塞状態に陥ったソ連を立て直すことを期待されて書記長に就

        任。ただし、就任直後から病気のため目立った成果は無い。
       ③つるでは、例外的に権力をもったまま死亡。しかし、死ぬまで権力にあっ

        たというより、権力を握ってすぐに死んでしまったと言うのが実態であ

        る。

チェルネンコ:①ふさ。
       ②保守派。単に共産党内人脈が強固だったと言うだけの理由で書記長に就任

        した。
       ③死ぬまで権力にとどまる。

ゴルバチョフ:①つる。
       ②改革・革新の旗手。ペレストロイカは世界中の流行語となる。
       ③結局ソ連を崩壊させてしまい、権力を失う。現在は国際政治学者として活

        躍している。

 

ロシア時代
エリツイン:①ふさ。
      ②保守派か改革派かは評価が分かれる。しかし、権力を側近で固め、汚職の噂

       が絶えなかった。
      ③憲法の規定により引退。

プーチン:①つる。
     ②保守派か改革派か評価は定まっていない。
     ③憲法の規定により引退するも、盟友メドベージェフを大統領にして、自身は首

      相として権力を掌握。

メドベージェフ:①ふさ。
        ②プーチンの傀儡とも評される。
        ③憲法の規定により引退し、首相に戻る。
 
プーチン再選:①つる。

 

 ロシア時代になると、ソ連時代とは異なる制度で、大統領が選ばれ、任期も定められているため、②③の法則は成り立っていないが、①の「つるふさ」自体は、現在も続いている。

 

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