子年

 今年もあと1日となりました。「猪年」も終わりです。来年は「子年」です。
 一二干支でネズミは「子(ね)」の文字を使って表します。ねずみ年の文字「子」の意味は、「十二支読本」によると、干支の「子」はもともとはねずみでは無く、子供を表す文字だったそうです。

 子は「頭が大きくて、手足がなよなよとした乳児」をかたどった文字です。そこから転じて「子」がうまれました。
                    (引用元:稲田義行著 十二支読本 創元社)

 

十二支の起源
 「十二支になった動物たちの考古学」によると、十二支は紀元前16世紀にあった中国の古代王朝、殷(いん)の時代に生まれました。
 当時、十二支は日付や時刻・方位を表すのに使われていました。

 

 しかし、その頃はまだ十二支は単なる記号で、干支に動物があてられたのは中国の秦(しん)の時代、紀元前200年ごろのことです。

 

庶民にも覚えやすいように、身近な動物をあてた
 十二支は天文学や暦・時間などに使われていましたが、初めの頃に使っていたのは学者や貴族などで、まだ庶民は利用していませんでした。
 そこで、それまで単なる記号であった十二支に身近な動物をあてることで。一般の庶民にも親しみやすいものになり、普及していきました。
         (引用元:設楽博己著 十二支になった動物たちの考古学 新泉社)

 

「子」がねずみになった理由は、「語源十二支物語」でその理由が説明されています。
「子」の字には増えると言う意味があり、ねずみもたくさん子供を作るので「子」の文字をねずみにしたそうです。

 

「子年」は十二支の1番目です。なぜ1番かははっきりしていませんが、絵本「十二支のはじまり」で子供たちに説明すると面白いと思います。

 

十二月のある日、神様は動物たちを集めて言いました。
「来年の1月1日に私の家でごちそうするから来てください、12番目までに来るとご褒美があります」
 ねずみは早く神様の家に着きたいので、外で寝ました。
 ねずみが朝起きると、うしの背中で寝ていました。
 うしは足が遅いので早くに出かけたのです。
 神様の家に着くと、ねずみはうしの背中から飛び降りて、神様の家に1番に着きました。
 うしは2番目でした。
 その後、他の動物たちも次々にやってきました。
 神様からご褒美の発表があり、1番目だったねずみのために、今年を「ねずみどし」にする、と発表がありました。
 その後、着いた順番に「うしどし」、「とらどし」、・・・と決まり十二支と呼ぶことになりました。
 しかし、ねこはねずみに騙されて来なかったので、「ねこどし」はありません。
    (引用元:やまちかずひろ・荒井良二著 十二支のはじまり 小学館)

 

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