啓蟄

 昨日(3月6日)は二十四節季の「啓蟄」でした。「啓」は「ひらく」という意味を持ち、「蟄」は虫が冬ごもりのために土の下に隠れるという意味を持ちます。

 

 春の暖かさを感じて、冬ごもりしていた虫が外に這い出てくるころのことです。
 太陽が真東から昇り真西に沈み、昼夜の長さがほぼ同じになる「春分」を起点(黄経0度)として、太陽が1年間に動く黄道上の動きを15度ごとに24等分し、季節を示す基準としています。二十四節気では、全体を春夏秋冬の四つの季節に区分し、さらにそれを三つの月に分けています。

 

 一つの月には、二つの等分を割り当て、前半の等分を「節気」、後半の等分を「中気」とし、それぞれの等分点を太陽が通過するときの時候を表わす名称を「正月節立春」「正月中雨水(うすい)」「二月節啓蟄」「二月中春分」「三月節清明(せいめい)」「三月中穀雨(こくう)」などとした。
 このうち、黄経345度、陰暦の2月前半を表す「二月節啓蟄」が、表題の「啓蟄」の由来です。現在の太陽暦の3月6日ごろに当たります。

 

 園芸では、冬囲いで使用したコモを焼く風習があります。コモとは藁で編んだ敷物のようなもので、冬になる前に木の幹に巻きつけ、害虫退治のために利用されるものです。コモを巻くと、暖かい場所を好む松の害虫はコモの部分に集まってきます。徐々に暖かさが感じられるようになる啓蟄の時期にコモを外し燃やすことで、害虫退治を行うそうです。

 

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