イグノーベル賞

 昨日(1月11日)テレビの「笑ってこらえて」と言う番組で「廣瀬幸雄・金沢大学教授」について「ハトに嫌われた銅像の科学的考察」で「イグノーベル賞」を貰った、と紹介がありました。

廣瀬幸雄・金沢大学教授――2003年、化学賞。
「ハトに嫌われた銅像の科学的考察」。
 兼六園の中にある銅像にハトが寄り付かないことに興味を持ち、調べ上げた末にハト避け合金を開発した。なお、同教授は2009年に「超音波計測による骨密度評価法の育成」で文部科学大臣賞を受賞するなど、まともな評価も受けている一方、コーヒー好きが高じてコーヒーについての講義も行うという変わり者の一面も持っている。(合金から電磁波が出て鳥が近寄らないんだそうです)

 普段から「なんでだろう?」と疑問に思ったことは何でもノートに取るという教授だそうです。「銅像にハトが寄り付かないのはなんでだろう?」と大学に入った時の歓迎コンパで感じ、40年かけて解明したそうです。ふとした疑問をつづったノートが現在では4,000冊あるそうです。

三竦み(さんすくみ)
 疑問の始めは子供の頃、父親から「三竦み」の説明を受けた時、蛇はカエルを食べ、カエルはナメクジを食べ、ナメクジは蛇に勝つと言う三竦みで、ナメクジと蛇の関係がなぜだろうと言う疑問を持ったそうです。
 (40年かけての疑問の答えは、ナメクジはアルカリ性で蛇の皮は酸性で、アルカリとサンが合わさると熱が発生して蛇は死ぬそうです。)

イグノーベル賞
 世界的権威を持つ、ノーベル賞のパロディ賞です。有体に言えば才能の無駄遣い大賞、誰得大賞です。1991年に創設されました。

 企画・運営は、ネタとしか思えない研究を見つけてきては取り上げるサイエンスユーモア雑誌「風変わりな研究の年報」(Annals of Improbable Research)。世界のSF研究会などが数多く協賛しています。
 本家のノーベル賞と同様の部門とは別に、その時々で様々な部門(美術賞・数学賞など)が追加されることもあります。

 受賞の条件・選考基準は、『いかに人々を笑わせ、そして考えさせてくれたか』。ただし、日本の「と学会」が取り上げるような、インチキ科学・疑似科学のみを取り上げる、いわば科学版ゴールデンラズベリー賞ではなく、
1.『露骨なとんでも理論をぶち上げた人』
2.『その道の人の記憶には永久に残るであろう(主に科学に関する)大事件を引き起こした人』
3.『誰が得するのかわからないが、偉大ではある成果を挙げた人』
など、多彩な人にユーモアと皮肉をこめて送られています。

 ちなみに、日本人学者はこの賞の常連でほぼ毎年選ばれており、2016年現在、計22回受賞しています。

 

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