MCI

  一昨日(12月10日)一般質問で公明党のY議員がMCIについて質問しました。大変興味ある質問でしたので調べてみました。

MCIとは
 健常者と認知症の人の中間の段階(グレーゾーン)にあたる症状に、MCI(Mild Cognitive Impairment:軽度認知障害)があります。MCIとは、認知機能(記憶、決定、理由づけ、実行など)のうち1つの機能に問題が生じてはいますが、日常生活には支障がない状態のことです。以下がMCIの定義になります。

MCI5つの定義
 1.記憶障害の訴えが本人または家族から認められている
 2.日常生活動作は正常
 3.全般的認知機能は正常
 4.年齢や教育レベルの影響のみでは説明できない記憶障害が存在する
 5.認知症ではない

MCIでは、どのような症状が見られるのでしょうか。
 代表的な症状を挙げてみましょう。
 ◇昔から知っている物の名前が出てきにくい…代名詞を使って話すことが増える。
 ◇最近の出来事を忘れることがある…みんなで経験した共通の出来事を一人だけ忘れていることがある。
 ◇雑談をしにくい……話についていけないことがある。
 ◇積極性が低下する……好きな習い事に行くのを嫌がる、理由をつけて休もうとする。
 ◇約束を忘れる……集合の日時を間違えることがある。
 ◇料理に時間がかかる……物事の段取りが悪くなってくる。
 こうした症状が見られ、以前とは少し違ってきているけれども日常生活上では特に支障のない状態がMCIです。

MCIになるとどうなるの?
 MCIの原因となる原疾患を放置すると、認知機能の低下が続き、5年間で約50%の人は認知症へとステージが進行すると言われています。

 厚生労働省は、認知症とその予備軍とされるMCI人口は862万人存在すると発表しています。驚くべきことにこれは65歳以上の4人に1人です。意外に思われるかもしれませんが、認知症やMCIはとても身近な症状なのです。

早期発見の重要性
 現在治療や投薬により認知症の進行を遅らせることはできても、一部の場合を除き完治することはできません。そのため、MCIの段階で認知機能の低下にいち早く気づき、予防対策を行うことで症状の進行を阻止することはとても大切です。認知機能低下に対する適切な対策を行うことで、MCIになったとしても、認知症の症状が最後まで出ずにすむケースもあります。ご自身はもちろん、ご家族や身の回りの大切な人のためにも定期的なチェックをお勧めします。

認知症になりにくい生活習慣
 認知症の原因の約6割を占めるアルツハイマー型認知症の発症に、生活を取り巻く環境の影響が大きく関わっていると分かってきました。
 脳の状態を良好に保つためには食習慣や運動習慣を変えることが、認知機能を重点的に使うためには対人接触を行うことや知的行動習慣を意識した日々をすごすことが重要だと言われています。

アルツハイマー型認知症になりにくい生活習慣とは
 ・食習慣では野菜・果物(ビタミンC、E、βカロチン)をしっかり食べる。
 ・特に青魚(DHA・EPAを含む)をよく食べる。
 ・赤ワイン(ポリフェノール)を飲む。(飲み過ぎは問題外!!)
 ・運動習慣では週に3日、30分以上の有酸素運動をする。(早歩き)
 ・対人接触として人と話す機会をつくる。
 ・知的行動習慣として文章を書いて読んだり、好きな趣味を持ち続ける。
 認知症の予防には、認知症になりにくい生活習慣を身に付け、長く続けていくことが大切だと言われています。

        (認知症ネットHP引用)



 

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