特異日

 今日は10月10日です。昭和39年東京オリンピックの開会式が有った日です。『東京オリンピックの開会式であった10月10日は晴れの特異日で、それを狙って開催された』という都市伝説があるようですが、これは誤解だそうです。最近の平年値で東京の10月10日前後の晴れの出現率を調べると、10月9日40%、10日70%、11日43.3%と、10月10日はかなり晴れが多くなっています。しかし1964年当時の10月10日は突出して晴れの多い“晴れの特異日”ではなく、普通の日であったことが確認されています。


 昭和39年東京オリンピックの開会式が有った日は私は高校3年生でした。授業をさぼってテレビを見て科学の単位がもらえなかったのを覚えています。その時の科学の先生の顔も名前も鮮明に覚えています。


特異日
 その前後の日と比べて偶然とは思われない程の高い確率で、特定の気象状態(天気、気温、日照時間など)が現れる日のこと。特異日は世界的に認められた概念であり、英語では「シンギュラリティ」(singularity)と呼ばれる。

 2012年4月5日放送の『ビーバップ!ハイヒール』では、以下のエピソードが紹介されました。1959年に日本オリンピック委員会から気象庁の大野義輝氏に「日本の戦後の復興を世界に見せるために、絶対に晴れる日を開会式に選びたい」との依頼があり、秋晴れの10月がまず選ばれた(5月の五月晴れではヨーロッパの選手が寒い時期に調整となるため配慮された)。大野の調査結果では10月に最も晴れる確率が高いのは15日、次点が10日であった。日本オリンピック委員会は1964年は10月15日は木曜日と平日なのに対し、10日は土曜日であることを重視し、10月10日に決定しました。10月10日は「特異日」というほど晴れが多いわけではないが、日本オリンピック委員会の絶対に晴れにしたいという思いから、晴れる確率ができるだけ高い日が選ばれたと考えられています。

 広島では過去120年間の晴天率をみると秋雨前線や台風の影響などもあり66%と特に天気が良い日ではないようです。むしろ10月後半のほうが70%を超す晴天率で、安定した晴れの天気がつづきやすくなります。9月の終わりから10月の始めにかけて台風の接近と秋雨前線のため、不安定な天気が多く、10月の後半から11月にかけて晴天の日が多いい様です。

日本(主に東京)の特異日の例
1月16日 - 晴れの特異日。
3月14日 - 晴れの特異日。
3月30日 - 雨の特異日。
4月6日 - 花冷えの特異日。
6月1日 - 晴れの特異日。
6月28日 - 雨の特異日。東京では53%の確率で雨が降る。
7月17日 - 雨の特異日。石原裕次郎の命日に当たり森田正光が「裕次郎雨」と名づけた事でも知られる。
8月18日 - 猛暑の特異日。
9月12日 - 雨の特異日。
9月17日 - 台風襲来の特異日。統計上、台風が日本列島に上陸する回数が多い。
9月26日 - 台風襲来の特異日。統計上、台風が日本列島に上陸する回数が多い。
11月3日 - 晴れの特異日。

 

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