冷夏?

 7月に入っても朝夕は寒い日が続いています。7月と言うのに毛布を掛けて寝ています。今年は冷夏ではないかと調べてみたら5月に台風が数多く日本列島に接近した年は冷夏となる傾向があるようです。

 

 2015年5月、台風が7つ発生しています。過去には1965年に7つ、1971年に9つ、という記録があり、この2つの年はいずれも梅雨明けが遅く、冷害になり、豪雨災害が発生した、という記録があります

 

 発生した台風は、左向きの渦を巻きながら移動して行きますが、移動しながら、同時に、日本に近づきつつある太平洋高気圧を時計と逆回りの風で東側に移動させてしまいます。東とはアメリカ側です。沢山台風が発生する事によって、本来日本に張りだすべき太平洋高気圧が日本から遠ざかってしまいます

 

 本来あるべき位置よりも太平洋高気圧が東側に移動してしまうと、様々な現象が起こり日本に影響をもたらします。梅雨明けという現象は、太平洋高気圧が梅雨前線を押し上げることで完了報告がなされます。太平洋高気圧が日本から遠くにある場合は、梅雨前線を押し上げることができません。梅雨前線が停滞し続けて、梅雨が長引き梅雨明け宣言がなされない、雨が多く降る、という現象をもたらします。


それと南米ペルー沖で発生する「エルニーニョ」現象だそうです。
 2015年6月11日、気象庁よりエルニーニョ監視速報が発表されました。それによりますと、現在のペルー沖海水温度は20年に一度の高いレベルにあり、エルニーニョは「強まりつつある」とのことで、このような表現は近年聞いたことがありません。去年もエルニーニョだといわれていましたが、2015年は更に強いエルニーニョとなっており、このエルニーニョが更に「強まる」可能性が指摘されています。過去、強かったと言われたエルニーニョは3回ありました。一回目は1972年、二回目は1982年、三回目は1997年です。それぞれの年について、エルニーニョの強さを示す「平年と比べた海水温の高さ」と、「どのような影響があったのか」は次の通りです

1972年
 海水温の高さは平年と比べて+2.7度、7月に豪雨が多く発生
1982年
 海水温の高さは平年と比べて+3.3度、雨多く台風10号による被害
1997年
 海水温の高さは平年と比べて+3.6度、台風が多い年
2015年
 海水温の高さは平年と比べて現時点で+4.0度、更に上昇する予想。


エルニーニョ
 ペルー沖の海水温が上昇する気象現象を言います。海水温が上昇することで様々な異常気象を世界にもたらしています。日本の場合は夏なら冷夏、冬なら暖冬となります。今年は既にエルニーニョが観測され、更に今後もかつてない規模で大きくなる予想が気象庁から出ています。ペルー沖の海水温が上昇すると、周囲の海水温が影響されて高くなります。この高い海水温域が日本に暑い夏をもたらす太平洋高気圧を引っ張り、東に寄ってしまいます。結果として、日本は太平洋高気圧の影響が薄くなり、冷夏となります。

 

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