越山若水

 毎日ブログを書くと決めているので記事の無い日は苦労します。そんな日にネットの中を探していると面白い記事を見つけました。中国新聞の「天風録」朝日新聞の「天声人語」のようなコラムを集めているコーナーがありました。(日本の地方紙のほとんどを掲載している)東京と地方では、いまや視点が異なります。北海道から沖縄まで、ベテラン記者のコラムを読み比べてみませんか。と言うコーナーです。

 次の記事は「福井新聞」の「越山若水」と言う記事です。地方によって季節の違いを感じました。


 山里の春は慎み深くて、平地の季節をなぞるようにやおらやって来る。いま梅から桜へ満開のバトンが受け継がれて、遅い春。一部ではハラハラと落花盛んである
▼それでも4月半ば。足元ではツクシが背伸びをし、タンポポは黄色の衣装で着飾る。見上げればツバメが軽やかに舞い、こいのぼりも空中散歩を楽しんでいる
▼「手焙(あぶ)りや炬燵塞(こたつふさ)ぎて二三日 小杉余子」。「明日のことあしたにまかせ暖炉納む 金井文子」。この俳句にあるように、そろそろ暖房器具も片付ける頃合いだろう
▼ただ「日本大歳時記」(講談社)で、季語を解説する福井市生まれの俳人、皆吉爽雨が何とも微妙な気持ちを書いている。「部屋の中は急に広々となり、同時によりどころのないわびしさにもなる」
▼昔の記憶をたどれば、自宅のこたつをしまい込んだのは5月になって、田植えが済んでからだった。水田で作業することもあるが、やはり時に冷え込む日もあったのだろう
▼さて冷え切っていた日本の景気も年明けから復調の兆しが見えてきた。特に3月は消費税8%導入直前の駆け込み需要で、福井県内でも購買熱が高まった
▼しかし4月に入った途端、消費動向は再び冷え込んだ。何とか巻き返しを図りたいが、決定打は見つからない。間もなくゴールデンウイーク。そのころには消費マインドも冬仕様から春モードに変わればいいが…。
        (福井新聞 越山若水)引用(2014年4月18日)

 

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