2013年異常気象

 今年もあと1日で終わります。2013年を振り返ると、異常気象の年と言っても過言ではないと思います。大雪、豪雨、猛暑、竜巻 列島襲う異常気象は来年も続くのでしょうか?

 2013年は気象観測史上、記録的な出来事が相次ぎました。高知県四万十市で国内最高気温となる41・0度を記録し、青森市の酸ケ湯では観測地点最高の5メートル66の積雪がありました。竜巻や台風は甚大な被害をもたらしました。記録だけでなく、記憶にも残る異常な一年はあと1日で終わります。この傾向は来年以降も続くのでしょうか?

 

 こうした原因に考えられるのが、地球の温暖化。気温が上がって海水温も上昇し、海の蓄熱量が増えることで台風の中心気圧は低下、最大風速も強まる。さらに、寒暖差が生まれることで、大気が不安定になりゲリラ豪雨や竜巻が発生。高い海水温で積乱雲の活動が活発化しインド洋で偏西風が北に蛇行、日本付近では南に蛇行し、北から寒気が流入しやすくなりました。

 

 こうした傾向は2014年も続きます。海水温が上部だけでなく水深3000メートルの深層部でも上昇し、簡単には下がらない状況になっていると言われています。「来年、再来年…同じ状況が続き、今まで異常といわれていたことが、正常になってくる可能性があるそうです。特別が普通になる」と予測されています。

 

 異常気象を表す際に、「30年に1度の」「過去に経験したことのない」などと表現されてきた言葉は今後消えていく可能性もあると言われています。異常気象を見越して、今後は「減災意識の再確認、警報が出される前に自主的に避難する体制づくりなどが課題」となってきています。  

 

 地球規模で異常気象が起こっています。
◆2013年、世界のの主な異常気象・気象災害

・東シベリア南部の洪水(7~9月)
・東日本~中国中部の高温(3、7-8月)
・東日本、西日本の少雨(3、5月)
・フィリピンの台風30号(11月)
・インドシナ半島の大雨(9-10月)
・インド、ネパールの大雨(6月)
・パキスタン、アフガニスタンの大雨(8月)
・ヨーロッパ北部の高温(5-6、8-9月)
・ヨーロッパ西部の低温(3-6月)
・ヨーロッパ東部~中部の多雨(1-3、5-6月)
・ソマリアのサイクロン(11月)
・モザンビーク、ジンバブエの大雨(1月)
・モーリシャス~マダガスカルの高温(9~11月)
・米国東部、その周辺の多雨(1、4-6、10月)
・メキシコのハリケーン「Manuel」「Ingrid」(9月)
・ブラジル東部の高温(1-4、6月)・少雨(2-3月)
※この記事は サイエンスポータル で配信された記事の転載です。

 

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